沈黙が、私を支える。


by aoinote101

死んだアヒル

半年前

私の大好きな桜の木の下で

小さなアヒルが死んでいました


やわらかくて温かいはずの

その体は

冷たく硬くなっていました


小さなアヒルは自分が死んだこともわからないような

もう闇しか見えないはずの

うつろな目で何かを見ようとしているようでした


私は

小さなアヒルが戻れなかった

優しい寝床のかわりに

桜の木の根元に埋めてやりました

c0020551_8422890.jpg


小さなアヒルが死んだことを

誰も知らない


でも

私だけは覚えていよう


それでも

悲しくて悲しくて

その桜の木を見るたびに

胸が苦しくなりました


もうすぐ

桜の季節です


まだ

私は

あの桜の花を見上げることができません


私の手で埋めた

小さなアヒルのことを

思い出すのが辛いから
[PR]
by aoinote101 | 2008-03-10 08:43 | 詩・雑感